「うちの狆、もしかして臭い?」
そう感じて、こっそり検索していませんか? 可愛くて愛おしい狆ですが、時々感じる独特のにおいに、悩んでしまう飼い主さんは少なくありません。
お部屋にこもるにおいが気になって、お友達を家に呼びにくいと感じたり、愛犬とのスキンシップをためらってしまったり・・・。
この記事では、そんな狆のにおいに関する悩みを解決するために、においの原因と、誰でも簡単にできる具体的な対策方法を分かりやすくお伝えします。
もう大丈夫。今日から愛犬ともっと快適な毎日を送りましょう!
この記事でわかること
- 狆のにおいの主な原因が特定できる
- 狆が臭いと感じた時の具体的なチェックポイントがわかる
- 家庭でできるにおい対策の具体的な方法がわかる
- 耳や口、涙やけなど部位別のケア方法がわかる
- 食事や生活環境からにおいを改善するヒントがわかる シャンプーの頻度や選び方など正しい体のお手入れ法がわかる
- においに関する病気のサインと動物病院を受診すべき目安がわかる
狆が臭いのはなぜ?においの主な原因とチェックポイント

- においの原因1:口の中の汚れ(口臭)
- においの原因2:皮膚と被毛の汚れ(体臭)
- においの原因3:耳や目の周りのトラブル(部分的なにおい)
- においの原因4:お尻周りのニオイ(肛門腺のにおい)
においの原因1:口の中の汚れ(口臭)
あなたの可愛い狆の顔を近づけたとき、「ん?なんだか臭うな」と感じたら、まず口の中をチェックしてみましょう。実は、狆のにおいの原因として一番多いのが、口臭なんです。
においの主な原因は、歯の表面についた歯垢(しこう)や歯石(しせき)です。私たち人間と同じで、食べかすが残ると細菌が増え、それがにおいの元になります。放っておくと、歯周病になり、さらに強いにおいを放つようになりますよ。
では、どうすれば良いのでしょうか。一番大切なのは、毎日の歯磨きです。口の中のにおい対策の基本は、汚れをためないことに尽きます。専用の歯ブラシと犬用歯磨き粉を使って、優しく歯を磨いてあげてください。もし、歯磨きが難しい場合は、歯磨き効果のあるおもちゃや、水に混ぜるタイプのデンタルケア用品から試してみるのもおすすめです。
もし、歯石がびっしりついていたり、歯茎が赤く腫れている場合は、歯周病の可能性もあります。においが特にきついと感じたら、すぐに動物病院で診てもらうことが大切です。獣医さんに相談して、適切な治療やケアを始めるようにしてくださいね。早めの対応が、愛犬の健康と、あなたのにおい悩みの解決に繋がります。
においの原因2:皮膚と被毛の汚れ(体臭)
狆の体全体からにおいがするとき、それは皮膚や被毛の汚れが原因かもしれません。狆は皮膚がデリケートな犬種で、特に体調を崩すと皮膚にトラブルが起こりやすい傾向があります。
体臭の主な原因は、皮膚から分泌される皮脂(ひし)や汗、それに雑菌が混ざり合うことです。皮脂は体を守る大切な役割がありますが、時間が経つと酸化して、あの独特の「犬臭い」においに変わってしまうんです。さらに、梅雨時などの湿度が高い時期は、雑菌が繁殖しやすくなるため、においが強くなることがあります。
この体臭対策には、適切な頻度でのシャンプーと、毎日のブラッシングが効果的です。狆はダブルコートなので、定期的にブラッシングをして、抜け毛やフケを取り除いてあげてください。これにより、皮膚の通気性が良くなり、雑菌の繁殖を抑えることができます。シャンプーの際は、皮膚に優しい犬用のものを選び、洗い残しがないようによくすすぐことが重要です。
もし、においだけでなく、フケが多い、皮膚が赤い、かゆがっているといった症状がある場合は、皮膚病のサインかもしれません。アレルギーやマラセチアなどの皮膚炎がにおいの原因になっている可能性もあるので、異常を感じたらすぐに獣医さんに相談し、適切な診断と治療を受けてください。
においの原因3:耳や目の周りのトラブル(部分的なにおい
全体ではなく、体の一部分からだけ強いにおいがする場合は、耳や目の周りにトラブルが起きている可能性が高いですよ。
狆のような垂れ耳の犬種は、耳の中に湿気がこもりやすく、細菌やカビが繁殖しやすい環境になりがちです。これが強いにおいの原因となります。耳の中を覗いてみて、茶色っぽい耳垢がたくさん出ていたり、耳を痒がる仕草が見られたら要注意です。また、短吻種(たんふんしゅ)である狆は、涙が目から溢れて目の周りが常に濡れてしまう「涙やけ」も起こりやすいです。この涙やけの部分が酸化したり、雑菌が繁殖したりすることで、酸っぱいようなにおいが発生します。
このような部分的なにおい対策は、こまめな「拭き取り」と「乾燥」が鍵となります。耳掃除は、月に数回程度、犬用のイヤークリーナーを使って優しく行いましょう。ただし、綿棒で奥まで入れすぎるとかえって耳を傷つけてしまうので、見える範囲だけを拭き取るようにしてください。涙やけの部分は、濡れたまま放置せず、目の周り専用のクリーナーやコットンなどで、食後や散歩後にこまめに拭き取って、常に乾いた状態を保つようにしましょう。
もし、耳からドロドロとした耳垢やひどいにおいが続く場合、あるいは目の周りの炎症がひどい場合は、自己判断せずに動物病院を受診しましょう。外耳炎や結膜炎など、治療が必要な病気が隠れているかもしれません。早めに専門家に見てもらい、適切な処置を受けることが、においの根本的な解決に繋がりますよ。
においの原因4:お尻周りのニオイ(肛門腺のにおい)
愛犬の狆のお尻のあたりから、なんとも言えない生臭いにおいがすることはありませんか?それは、肛門腺(こうもんせん)と呼ばれる場所からのにおいが原因かもしれません。
肛門腺とは、お尻の穴の左右下にある小さな袋のことで、ここには独特なにおいのする液体が溜まっています。犬が驚いた時やマーキングの際に、この液体が排出される仕組みになっています。通常は排便と一緒に自然と排出されるのですが、狆のように小型の犬種や、運動不足の犬では、うまく排出されずに溜まってしまいがちです。溜まった肛門腺液は、非常に強いにおいを放ち、それが漏れ出てしまうと、愛犬が座った場所などからにおいがすることがあるのです。
この肛門腺のにおい対策は、定期的な絞り出しが必要です。自宅で絞ることもできますが、慣れないと愛犬に痛みを与えてしまったり、うまく絞れなかったりすることがあります。自信がない場合は、動物病院やトリミングサロンでプロの方にお願いするのが安全で確実です。プロに任せることで、愛犬に負担をかけずに、においの元をしっかりと取り除くことができます。月に1回程度、定期的に絞ってもらうと良いでしょう。
もし、愛犬がお尻を床にこすりつける「お尻歩き」を頻繁にしていたり、お尻周りを気にしているようなら、肛門腺が溜まりすぎているサインかもしれません。また、肛門腺が炎症を起こしたり、破裂したりする病気(肛門腺炎、肛門周囲腺炎)になることもあります。異変を感じたら、すぐに獣医さんに診てもらい、適切な処置を受けて、愛犬の健康と快適な生活を守ってあげてください。
狆の臭いを劇的に軽減する今日からできる対策

- 自宅でできる!正しいシャンプーと被毛ケア
- 毎日続けたい!口周り・耳周りの簡単お手入れ
- 食事の見直しで体の内側からにおい対策
- においを防ぐための生活環境の整え方
自宅でできる!正しいシャンプーと被毛ケア
狆のにおいを抑えるには、自宅でのお手入れ、特にシャンプーと被毛ケアがとても大切です。シャンプーは、皮膚と被毛についた皮脂や汚れを落とし、においの元を取り除くのに一番効果的な方法ですよ。
シャンプーは、月に1回から多くて2回を目安に行いましょう。頻繁すぎると必要な皮脂まで落としてしまい、かえって皮膚の乾燥や、皮脂の過剰分泌に繋がることがあるので注意が必要です。シャンプーを選ぶ際は、狆のようなデリケートな皮膚を持つ犬のために、「低刺激性」や「保湿成分配合」と書かれた犬専用のものを選んでください。人間用のシャンプーは、犬の皮膚には強すぎるので絶対に使わないでくださいね。
シャンプーのポイントは、事前にしっかりとブラッシングをすること、シャンプー剤をよく泡立てて優しく洗うこと、そして何より「すすぎ」を徹底することです。すすぎ残しがあると、それが皮膚の刺激となり、においの原因になることがあります。特に、首周りや脇の下、内股など、毛が密集している部分は念入りに洗い流してください。洗った後は、ドライヤーで根元からしっかりと乾かすことも大切です。生乾きだと雑菌が繁殖しやすくなり、またにおいの原因になってしまいますよ。
正しいシャンプーと被毛ケアで、愛犬の狆を清潔に保ち、気持ちの良いサラサラな被毛と快適な暮らしを手に入れましょう。
毎日続けたい!口周り・耳周りの簡単お手入れ
狆のにおいの原因の多くは、口や耳などの部分的な汚れが関係しています。そのため、毎日のちょっとしたお手入れが、においの予防にとても効果的なんです。
まず、口臭対策としては「歯磨き」を習慣にしましょう。最初から嫌がる狆も多いので、まずは歯磨きシートで優しく歯を拭くことから始めてみてください。それが慣れたら、指サック型の歯ブラシや、ペースト状の犬用歯磨き粉を使って、少しずつ本格的な歯磨きに移行していくのがおすすめです。毎日数分間のケアで、口臭は大きく改善しますよ。
次に、耳周りのお手入れです。狆は垂れ耳なので、耳の中に湿気がこもらないよう、毎日一回は耳のフチを優しく拭いてあげたり、耳を持ち上げて風を通してあげたりするだけでも違います。耳垢が目立つときだけ、犬用のイヤークリーナーを指示通りに使って、見える範囲の汚れを拭き取りましょう。もし、クリーナーを使うことに不安があるなら、トリミングの際などにプロに耳掃除をお願いするのも良い方法です。
そして、狆特有の涙やけ対策も欠かせません。濡れた部分をそのままにせず、食後などにガーゼやコットンで優しく拭き取って、常に乾燥した状態を保ってください。これらの日々の簡単なお手入れを習慣化することが、狆のにおい問題を根本から解決し、愛犬とのスキンシップをより快適なものにする秘訣です。
食事の見直しで体の内側からにおい対策
実は、愛犬の狆の食べているものが、体臭や口臭に影響を与えていることがあるのをご存知でしょうか。食事を見直すことで、体の内側からにおいを改善できる可能性があるんです。
においの原因の一つとして、合わないドッグフードによる消化不良や、特定の栄養素の過剰摂取が考えられます。例えば、脂質の多い食事は皮脂の分泌を増やし、体臭を強くすることがあります。また、腸内環境が悪化すると、便やオナラのにおいがきつくなったり、それが体臭にまで影響したりすることがあります。
食事でにおい対策をするポイントは二つです。一つ目は、「消化の良い高品質なドッグフード」を選ぶこと。添加物が少なく、犬の体に適した原材料が使われているフードを選びましょう。二つ目は、「腸内環境を整える成分」を取り入れることです。具体的には、ヨーグルトなどに含まれる「乳酸菌」や、野菜やきのこに含まれる「食物繊維」がこれにあたります。これらは腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の働きを抑えることで、体の中からにおいを軽減する効果が期待できます。
ただし、急にフードを変えると体調を崩すことがあるので、新しいフードに切り替える際は、今までのフードに少しずつ混ぜて、様子を見ながら徐々に行うことが大切です。愛犬の体質に合った最適な食事を見つけることで、健康を維持し、においの悩みも解消できますよ。
においを防ぐための生活環境の整え方
どんなに狆の体を清潔に保っていても、生活している環境が汚れていたり、湿気が多かったりすると、またすぐににおいが戻ってきてしまいます。においを防ぐためには、愛犬が過ごす空間を清潔に保つことがとても大切です。
まず、愛犬のベッドや毛布、おもちゃなどの布製品は、においの元となる皮脂やフケ、雑菌が溜まりやすい場所です。これらは週に一度を目安に、こまめに洗濯して清潔に保ちましょう。洗濯が難しい場合は、天日干しをするだけでも、ある程度の殺菌・消臭効果が期待できます。
次に、お部屋の換気を忘れずに行うことも重要です。特に冬場など、窓を閉め切りがちな時期は、お部屋の空気がこもってしまい、においが強くなりがちです。一日に数回、新鮮な空気と入れ替えるように換気を心がけてください。また、湿度が高いと雑菌が繁殖しやすくなるため、必要に応じて除湿機を活用するなど、湿度管理にも気を配りましょう。
さらに、トイレの失敗によるおしっこやうんちのにおいも、室内のにおいの大きな原因となります。もし汚してしまったら、すぐに専用の消臭剤を使って拭き取り、においの元を残さないようにしてください。これらの環境整備を行うことで、狆のにおいだけでなく、お部屋全体の空気がきれいになり、あなたと愛犬にとって、より快適で心地よい生活空間が実現します。
総括:狆の臭い対策で愛犬との暮らしを快適に

狆のにおいについてお悩みの方へ、原因の特定と具体的な対策をまとめます。
- 狆のにおいの原因は、口臭、体臭、耳や涙やけのトラブル、肛門腺のにおいなど、複数の箇所に特定できる
- 口臭の主な原因は歯垢・歯石であり、毎日の歯磨きと動物病院でのチェックが必須である
- 体臭は皮脂や汚れ、雑菌の繁殖によるものであり、適切なシャンプーとブラッシングで予防できる
- 耳垢の増加や涙やけによる部分的なにおいは、こまめな拭き取りと乾燥を保つことで改善する
- 肛門腺のにおいは、定期的な絞り出し(トリマーや獣医への依頼が推奨)で解消できる
- 食事の質や腸内環境がにおいに影響するため、消化の良いフードや乳酸菌などで内側から対策するべきである
- ベッドや布製品のこまめな洗濯、換気や除湿による生活環境の整備がにおい予防に欠かせない
これらの対策を実践することで、愛する狆のにおい悩みを解決し、愛犬ともっと快適で幸せな毎日を送ることができますよ!


